所内勉強会(SDGs)
法律事務所たいとうでは、見識を深めるため、所内の勉強会を行っています。昨年の9月には、「SDGsに強い法律事務所を目指して」と銘打ち、SDGsとは何かという基本から勉強して、自分たちにはどのような取り組みができるかを検討しました。
(2022年1月発行のニュースレターvol.15にも記事がありますので、興味を持たれた方はぜひご覧ください。)
SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年に国連サミットで採択された、「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」に記載されている、持続可能なより良い世界を目指す国際目標です。日本語訳で「持続可能な開発」といいますが、この馴染みのない言葉と世界規模の大きな目標を見て、どこか余所事のように捉えている方もまだまだ多いかと思います。しかし、決して企業等の大きな組織だけに課された目標ではありません。特定の国・地域だけを対象としたものではなく、「地球上の誰一人取り残さない」ことを誓う、すべての人のための成長戦略・行動計画とされています。
ここでSDGsにおいて、「sustainable(持続可能)」とは、人間の活動が自然環境に悪影響を与えず、その活動を維持できることを指します。経済開発だけでなく、環境や社会が抱える問題にバランスよく取り組み、その根本的な解決によって、世界を持続させることをSDGsでは目指しています。
そして、「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」の前文において、「すべての国及びすべてのステークホルダーは、協同的なパートナーシップの下、この計画を実行する。」と宣言していますが、「アジェンダ」とは、計画・プランの意味ですが、単なる計画というよりは、「必ず実現するべき計画・プラン」という、より強い意味を持つ言葉です。
また、「ステークホルダー」とは、「企業などの組織が活動を行うことで影響を受ける利害関係者」という意味ですが、企業活動と地域社会・地域住民とは密接な関係にありますから、やはり全く無関係でいられる人はいないのです。
こうして少しずつ切り取ってみると、何となくでもイメージが沸いてくるでしょうか?
前述のアジェンダで中心に置かれているのが、世界が抱える課題を包括的に挙げた17の目標と、それをより具体的にした169のターゲットです。
(JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp))
法律事務所たいとうでは、まず、目標8「働きがいも経済成長も」に関連して、生涯学習支援制度をスタートさせました。
仕事に関する分野に限らず、興味のあること、やりたいことを学ぶために費用のサポートをすることで、積極的に自己実現を図り、より充実した生活を送ることによって、生産性を高めていくための制度です。
すでにこの制度を利用して、韓国語の学習、メンタルケアカウンセラー講座の受講、FPや中小企業診断士など資格試験への挑戦、等々始めています。
ところで、「2030アジェンダ」前文において「我々は、世界を持続的かつ強靭な道筋に移行させるために緊急に必要な、大胆かつ変革的な手段をとることを決意している。」と書かれています。これは現状維持でなく、より発展させる、もしくは新たな活動に取り組むことを促しているものと思われます。
当事務所では、かねてより弁護士と他業種の方との勉強会等を積極的に開催し、法と福祉の連携等を目指してきました。次の段階として、より積極的に、ともに活動していく方法を模索しています。
SDGsは何となくわかったような気がするけど、何をしたらいいの?と思う方もいらっしゃるかと思います。ですが難しく捉えず、まずは興味を持つこと、調べてみること、考えてみること、それが取組みへの第一歩ではないでしょうか。